兵庫県姫路市にあった城。江戸時代初期に建てられた天守や櫓等の主要建築物が現存し、ユネスコの世界遺産や日本国の特別史跡となっている。姫路城は、現在の姫路市街の北側にある姫山および鷺山に築かれた平山城である。
姫路城の前身は天文14年の黒田重隆の築城によるものだが、その後、天正8年に羽柴秀吉により改修された。関ヶ原の戦い後に池田輝政が「西国将軍」として入ると大改修を開始した。約五年の歳月をかけて、内堀大手門、中堀、外堀、天守等を完成させる。元和三年に本多忠政が入ると､翌年に三の丸御殿や西の丸を造営し化粧櫓などを建設した。
日本における近世城郭の代表的な遺構であり、日本で初めての世界遺産（文化遺産）に登録された４つのうちの一つ。現存天守は、江戸時代以前に建造された天守が現存する日本国内12箇所の城の一つであり、江戸時代や戦国時代を舞台とした時代劇を始めとして映画などのロケが行われることも多く、しばしば江戸城など他の城の代わりとして撮影されている。
三の丸からの天守(国宝)
天正８年(１５８０年)改修
慶長６年(１６０１年)改修
元和４年(１６１８年)改修
本多忠政
化粧櫓、二の櫓、菱の門など７４棟
(重要文化財)
内堀に架かる桜橋を渡ると大手門(桜門)に着きます。再建された高麗門です。
内堀と大手門の間に碑があります。ここの石垣は打込接です。
正面からの天守が見えます。右に西小天守、その下に「チの櫓」(右)と「リの一渡櫓」(中)と「リの二渡櫓」(左)(全て重文)が見えます。
二の丸大手に位置する櫓門です。柱の上の冠木に菱の紋があります。城内で最も大きな門で枡形虎口になっています。
菱の門を抜けると三国堀があります。ここから見ると、大天守の左に西小天守、その左には乾小天守が見えます。
ここからは天守に向かう道です。大勢の敵が一挙に攻めにくい小さな門になっています。ここの石垣は切込接です。
ここも小さな門です「いの門」は上に挾間がありましたが、ここは正面に狭間があります。
ここは櫓門です。細い道の横「はの門南方土塀」(重文)から狭間が狙っています。時代劇で使われる「将軍坂」です。
門と隅櫓が結合した門で､櫓の一階床板から槍を突きだして敵を攻撃します。
「イの渡櫓南方土塀」(重文)付属の門です。今は天守の裏側まで来ました。この門を抜けると直進と右折に道が二つに分かれます。直進すると裏から一回りすることになります。
「ほの門」を抜けると斜め後ろにある棟門です。死角になるように作られてます。また下り坂に見えるようにも作られています。
このあたりは迷い込んだと思ってしまうような所です。右が二の櫓、左が乾小天守で､間に作られた棟門です。必ず正面に狭間があります。
「ニの櫓南方土塀」(重文)付属の門で、上を見ると西小天守と乾小天守のすぐ下になります。「水の三門」を抜けると備前丸です。
「水の五門南方土塀」(重文)付属の門で西小天守(国宝)の脇の「水の五門南方土塀」(重文)につく隠れたような所にある門です。
右が大天守、左が西小天守、門があるのは二つを繋ぐ「二の渡櫓」(国宝)の下です。ここから天守の中に入ります。つまりここも国宝の一部です。
本当はここが大手道です。三国堀のを右折し脇を抜けると小さな穴門にでます。そこを抜けるとここ二の丸に出てきます。ここはいざというときは土で封鎖する埋門です。
二の丸を抜けると「ちの櫓」、「りの渡櫓」に続く「ぬの門」の枡形虎口に出ます。二層の櫓門で一層は鉄格子窓、二層は出格子窓です。ここで門を抜け上山里曲輪に出ます。
備前曲輪下の上山里曲輪を横断し、東側の「りの門」の枡形虎口を抜けて北に向かい、井郭櫓の前を左折すると備前門に出ます。近道と言っても西端から東端まで行きます。
大天守(国宝) 五重の大天守は、三重の小天守三基を渡櫓で連結して連立天守を構成している。大天守には二層の大きな唐破風や、四層と五層の千鳥破風に格子窓を配し、小天守には唐破風に華頭窓を配している。大天守は、五層六階、地下一階で南から見ると石垣の中に地階が収納まっている。大きな入母屋造りの上に楼望を載せた望楼型と言う形式です。
備前丸への主要な出入り口です。門扉は鉄板張りで出隅には石棺が利用されています。ここに搦手口からはほぼまっすぐで、「ほの門」を抜けて直進してもここにたどり着きます。
地階から五階の床下まで太い２本の通し柱が立ち上がっており心柱と呼ばれる。
本丸の一郭で、城主池田輝政が住んでいた所。客と会見する対面所などがありましたが、明治15年の火災で焼失してしまいました。ここからは天守を見上げる感じになります。
下に三の丸広場、その先にまっすぐに走る大手前通りが見える。
堀の内側に姫路神社、堀の先には姫路市立美術館の建物が見える。その先には高校や病院がある。
手前には清水門跡あたり、少し先に男山八幡宮の森が見える。
右端が乾小天守、鯱の左に西小天守や西の丸、右に「にの門」が見える。
右手前が化粧櫓(重要文化財)、そこからワの櫓までの繋がった櫓群(ほぼ全て重文)が見える。千姫が過ごしたところとして有名。
最も美しいと言われ､テレビでの度々使われる。。有名なものとしては「暴れん坊将軍」。
石垣
奥の石垣は打込接で古い石垣であると思われます。また、手前の所は上に行くほど勾配が強くなり、扇の勾配と言われます。古い石垣や作り直した跡などもあるのですが、その当時(Ｈ２１年)は石垣には興味が無く名所らしきものを移していました。また、平成の大修理も済んだので出掛けてみたいと思います。
石棺
石集めに苦労した姫路城で、全国の大名などから沢山の石が寄付されていますが、それでも足らずに様々な石が利用されています。その一つが石棺です。古墳などに使われている石棺まで使っていたことが分かります。
秀吉が姫路城を建てる石集めに苦労していた時、城下で餅を売っていたお婆さんが寄付したという石臼。
山土に豆砂利を加えて、もち米の研ぎ汁やおかゆなどを練り合わせ、土を仮枠の中で叩き締めて築いたもので、かなりの強度があります。秀吉時代のものと言われています。
